松田軽太の日記

企業の情シスで働いています。このブログでは読んだ本など思いつくままに書いています。

戦略は一杯のコーヒーから学べるということ

こんにちは!松田軽太です。

今回は「戦略は一杯のコーヒーから学べ」を読んでみました。

この本は「100円のコーラを1000円で売る方法」を書いた永井孝尚氏の著書です。

タイトルに「コーヒーから学べ」とありますが、コーヒーについてのウンチク本ではなく、企業のビジネス戦略について書かれています。

いわゆる「もしドラ」系のストーリー仕立ての内容ですので、初心者に分かりやすい構成です。

さて、この本ではドトールやスタバやセブンカフェ、そしてサードウェーブコーヒーについてのビジネス戦略が事例として紹介されています。

今でこそ、どこにでもあるドトールコーヒーですが、1980年には一杯150円のコーヒーショップは革命的だったのです。

「おいしいコーヒーを毎日飲んでもらいたい」という思想のもとに150円という価格設定をし、それを実現するために顧客回転率を4倍にあげる、というビジネス戦略です。

これは1000円カットの床屋さんと似たイメージですね。
50分かけてフルサービスで5000円かかる床屋さんと10分でカットだけする床屋さんでは回転率で1000円カットの方が儲かるといいます。

しかしドトールコーヒーも30年以上たち、コンビニコーヒーが、そのポジションを奪いつつある中で、星乃珈琲に業態転換をしつつあります。
星乃珈琲はコメダ珈琲のようにフルサービスでゆったり珈琲を楽しむお店ですから、時代は廻るのですね。

セブンカフェもつい最近、始まったサービスなのかと思っていましたが、30年も前からセブンイレブンでは試行錯誤しており、とうとう2011年に大ヒットしたので、簡単にできた訳ではないのです。

しかしコンビニコーヒーの大ヒットで打撃を受けたのは缶コーヒー業界ですが、その結果、缶コーヒーも劇的に美味しくなったので、消費者としてはメリットを教授できていることになります。

同じコーヒーであっても、時代によって企業が提供する付加価値は変遷していくのですね。

スタバもそういえば2000年頃に「すごいコーヒー屋ができたんだ!」と興奮気味に教えてくれた友人がいたのを思い出しました。

しかしそんなスタバも2008年頃に経営危機を迎えます。

創業者が事業から離れると、経営効率をあげるためにコーヒー豆に焙煎を店舗ではなく、センターで行い各店舗に粉になったコーヒーを送ったことで、コーヒーが酸化し美味しくなくなり結果としてお客も離れたということです。

その後、創業者が経営に復帰し、本来のスタバに求められている価値を見直すことで業績が回復したというのは、利益だけが企業の価値ではないということです。

マクドナルドのコーヒーは、コーヒー自体がメインの商品ではなく、あくまでもハンバーガーを売るための商材という位置づけです。

そしてインスタントコーヒーの雄であるネスカフェですが、ネスカフェアンバサダー制度によってオフィスに進出してきました。

それまではユニマットがオフィスでは大きなシェアを持ち、ネスカフェは家庭内でのシェアしかありませんでした。

またネスカフェはずーーっとインスタントコーヒーのシェアが70%と圧倒的であるにも関わらず、脱インスタントコーヒーということでレギュラーソリュブルコーヒーという商品に転換しました。

インスタントコーヒー=手軽だけど家で飲むもの、という価値観をぶち壊すためだったのです。
最近のCMでも、お店でネスカフェを出してますというのを見かけますが、意図はお店で出しても通用する品質ですよ、というメッセージなのです。

ということでビジネス戦略には
 ①製品の中核
 ②製品の実体
 ③製品の付随機能
を考える必要があります。

そして最近ではコトラーが提唱するマーケティング3.0やサスティナブルという継続的に発展する社会に貢献することで企業も継続していくことが求められています。

具体的には千葉県佐倉市ユーカリが丘が紹介されていました。

山万という民間会社が街全体をプロデュースし、いわゆるニュータウン高齢化を回避し、継続して発展する街づくりを実践しています。

多摩ニュータウンにように全体を短期間で売り切ってしまうから一斉に高齢化してしまうのであって、ユーカリが丘では総数8400戸のうち、毎年200戸づつ分譲することで年代の分散化を行い、また山万が鉄道からホテルから学校といった街の機能を提供しているのです。

世代の分散化によって街が継続していくのは長期的な計画がなければなしえないことです。

ということで「戦略は一杯のコーヒーから学べ」では、このようにビジネス戦略をストーリーと事例を交えて知ることができました。

100円のコーラを1000円で売る方法 (中経の文庫)

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